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お祖父様と学園での生活や勉強について話していると遠慮がちなノックと共に拓麻が現れた。お祖父様は拓麻が部屋に入ってくると、私の頭を撫でそして頬を撫でた。その手は温かく瞳は優しいのに、何故だか身が竦んだ。 「、拓麻と話があるから少し席を外してくれないか」 「…はい」 従うしかない。有無を言わさぬ空気がそこにあったから。 部屋を出る瞬間、お祖父様と拓麻との間に流れる空気がいつもと違うものを感じて寂しさなのかよく分からないけれど、疎外感。二人から視線を外して扉を閉めた。 月明かりは好きだ。夜に生きる者だからなのかもしれないけど、すごく落ち着く。当てもなくふらふらと歩いていると、月の寮の扉をこそーっと開けてきょろきょろとしている如何にも怪しいデイ・クラスの制服を着た女の子がいた。 「…優姫ちゃん?」 「あ、さん… よ、よかった 一人じゃちょっと心細くて…」 「何か用事?」 「えっと、一条先輩とさんのお祖父様がいらっしゃってるんですよね…?それで、理事長が呼んでいるので呼びに…来た、ん ですけど…」 尻窄みになっていく言葉。苦笑いの意味を理解する。 今日はお祖父様がいらっしゃってるからいつもより空気が思い。それを優姫ちゃんは感じたんだろう。 「じゃあ案内してあげるね」 「い、いいんですか!?ありがとうございます!ちょっと一人じゃ心細くて…」 「遠慮しないでいいよ。風紀委員さんにはいつもお世話になってるしね。」 微笑を落とす。その微笑の裏の意味など彼女は知らないんだろうけど。 (あなたは枢さんのお気に入りだから、特別) 肩を並べてお祖父様と拓麻がいる部屋へと向かう。少し億劫だけど。 優姫ちゃんより私の方が背が高いから自然に彼女を見下ろす形になるのだが、横を歩く彼女の顔を盗み見る。 枢さんがうちの屋敷で生活していたときから、彼は優姫ちゃんをとても大切にしていた。たまに、屋敷を抜け出して拓麻と共に彼女のもとへ行っていた事も知っている。 幼い頃の彼女は拓麻と枢さんに無理矢理ついて行った送迎の車の中から一瞬しか見たことはないけど、改めてこの学園に来て優姫ちゃんに会って忘れていた記憶が蘇ったほどだ。枢さんの大切な人。どうしてなのか分からない。けれど、枢さんが大事にしているのならそれに習うのは当たり前。けれど、けれど、彼女は人間なのに。生きる時間が違うのに。 思いが弾けて、眩暈に変わる 次 |