「でも、まぁ、丸くなったよな」

 久しぶり、と言えるくらい会わなかった奴に開閉一番にそう言われた。

 俺が、何処が?と問えば、全てだと返される。

 自分ではそう思わない。むしろ、もっと独占欲が強くなったと思う。

 「まさか、団長が結婚するなんて思わなかったけどよ」

 目の前の男は煙草を吹かしながら言う

 「あん時は耳を疑ったぜ」

 「そんなに不思議だったか?」

 「あぁ、だって団長だぜ?女なんて吐いて捨てるほどいるのに一人の女に固執するなんてな」

 「俺だって自分が結婚するなんて思わなかったがな」

 「で?相手は誰だ?」

 ニヤニヤと、彼は言う

 「お前も知ってるさ」

 「ほぉー、団長があんなのが趣味だったとはねぇ」

 巫山戯てるように煙草の煙を出した

 「さて」

 煙草を地面に押しつけて、フィンクスは立ち上がった

 「そろそろ行かねぇと待ってるんじゃねぇの?」

 「そんな時間か」

 「あぁ、楽しみにしてる」

 けらけらと笑う





 大きな豪華な造りのドアを開けて、窓の近くの椅子に腰掛けているを見つけた

 俺が入ってきたと分かると、少し顔を赤く染めそして笑う。

 「見違えた」

 「クロロだって、格好いいよ」

 「いつもだろ?」

 「まぁね、でも、今日は一段と」

 白い服を身に纏っている彼女は眩しかった

 「フィンクスに会ってきた」

 彼女は首を傾げて

 「話してきたの?」

 「あぁ、俺が丸くなったって言ってたぞ」

 「クロロが?」

 あはは、と口に手をやり彼女は笑った

 「それは私のお陰かしら?」

 「少なくともアイツはそう思ってる」

 「クロロは、」

 彼女は一呼吸置いて続けた

 「クロロもそう思ってる?」

 「価値観が変わったのは確かだ」

 その答えに満足そうに笑った

 「ねぇ、クロロ私泣いちゃうかも」

 「今日くらい、泣いてもいいだろ?」

 そう言って頬に手を伸ばし、そのままキスをした。







 赤い絨毯が敷かれている上を歩いて、は俺の隣に立った。

 小さな教会には極僅かな奴しか来ていない

 そして、太陽が真上に上がる頃、俺とは愛を誓った

 一生君を愛す、と

 式が終わり駆けつけてくれたマチやパクと話しているうちには涙が溢れそうだった

 俺は彼女らに「を泣かしたら団長でも許さない」と言われ苦笑するしかなかった

 もちろん、不幸せにするつもりも、手放すつもりも毛頭ないが。

 「馬子にも衣装」

 とから離れた俺の横でノブナガが言った

 「あいつも女だったんだな」

 酷い言われようだが、素直にこいつ等が祝いの言葉を言うはずもない

 それでも、祝福されているのは確かだ


 愛は惜しみなく与う、そんなことを言ったのは誰だったか。

 は俺に光を与えた

 俺は彼女にこれから何を与えられるのだろうか

 温かい光で輝いている、を見てそう思った。




 光を失ったら俺は生きていけない