カーテンの隙間から漏れるヒカリはなんだかとても神々しいくてぼんやりする頭を両手で押さえてしゃがみ込む。ヒカリが反射して空気中の埃がキラキラ光る。腰を下ろして、徐ろに手を伸ばす。掴んでいるかも分からないけど。


傾きかけた太陽に目を細めて、襲ってくる睡魔に負けそうになっていると勢い良く扉は開いた。 思わず身体が強張った。振り向けば、愛しいひと。

「…何してんだよ」

不機嫌そうな声は少し掠れていた。

「せめて横になってろ」

床に座り込んでいる私を抱き起こして布団へ運ぶ。久しぶりに感じる体温に頬を寄せる。温かい。

「なんでまた床にいるんだ、お前は」

呆れる声色、溜息交じり。
されるがまま私は布団に寝かせられて、その横に腰を下ろして私の髪を撫でる。

「だって、晴れてたから」

「理由になんねぇよ」

「…いまは、休憩?」

「昼休みだ」

即答される。話題を探すけど、見つからない。

「今日は遅くなる、先に寝てろよ」

「うん」

「…春になったら桜でも見に行くか。好きだろ?」

間を空けて、そう言う顔は凄く穏やかだ。

「お前だってこのままじゃあ気が滅入るだろ」

「うん、ねぇ いつになったら元気になれるかなぁ」

呟くような声を恋次は当たり前のように拾ってくれる。

「すぐ良くなるさ、病気じゃねぇんだし。」

「だって、早く良くならなきゃ藍染隊長も心配しちゃうよね」

「…あぁ」

程よい筋肉質の腕が背中に回ってぎゅうと抱きしめられる。嫌いじゃない。だけど、なんだかとても苦しい。

「みんな、元気?」

「あぁ」

耳元で聞こえる声。恋次は知らないのかもしれないけれど、恋次って嘘付くとき答えが単調になるんだよ。
だけど、問質すなんて真似私には出来ないから。この嘘に引っかかってあげる。


哀嘘