「弓親」

 彼の袖をぎゅうっと掴む

 「行っちゃうの?」

 見上げると少し困り顔の貴方がいる。

 「、仕事だから」

 ね?と私を諭すように頭を撫でる。

 弓親の大きな手は好きだけど、その手が離れる瞬間が堪らなく嫌い。

 貴方が離れていってしまう気がする。

 温かさがふわりと去っていく。

 「弓親、」
 
 もう一度呼ぶと彼は腰を曲げ、私の視線に会わせた。

 「、仕事なんだ。解るだろう」

 「解ってる。けど、」

 弓親が離れていくのが淋しいの

 独りになってしまうようで怖い
 
 「太陽が沈む頃までには帰ってくるから、ご飯一緒に食べよう」

 「弓親は何食べたい?」

 「が作るものならなんでもいいよ」

 「頑張って作るから早く帰って来てね。」
 
 「あぁ」

 「いってらっしゃい」

 「行ってくるよ」





 彼の背中が見えなくなるまで見つめて

 弓親がおいしいって言ってくれるようなご飯を作ろう。

 まだ、日は高い位置にあるけれど
 
 貴方を待っている時間が惜しい

 ならばせめて貴方のために使いたい