はらりはらりと雪が舞う
貴方の名前が、隠れてゆく
見えなく、なってゆく
遠 い 国
いつものように貴方のところへ向かう
貴方が好きだと言った、薄い桃色の花を持って
「雪、だ」
窓の外には雪が舞ってる
はらり、はらり、
「せやなぁ、もうそんな季節なんかぁ」
「積もるかな」
「もうちょい降らな積もらんやろ」
「綺麗だね、ギンみたい」
「ボク?」
「うん。ギンみたいに綺麗」
「ボクは綺麗ちゃうよ」
「でも、ギンには雪が似合うよ」
貴方は雪のような人だから
「のほうが似合うわ」
目を細めて、貴方は笑うの
「綺麗だけど冷たい…」
本当に貴方のようだ
「雪、やもん」
「ねぇ、ギン」
「ん?」
「私、ギンのこと好きだよ」
「おおきに。でもなそれはボクの科白やねん」
そう言って、ギンはふわって私を抱きしめる
「ボクの方がのこと好きやで、愛してる」
こういうのを幸せって呼ぶのかもしれない
貴方が居れば、何でも耐えられる
貴方が居てくれなきゃ、耐えられない
ギンは雪のような人だから
綺麗で、冷たい
そして、すぐに溶けてしまう
私の前から、消えてしまう
冷たくなった貴方の名前の彫ってある石
あの時のように雪が舞ってる
ねぇ、ギンの名前隠れていくの
私の前からまた消えていく
ギン……
「はすぐ風邪ひくねんから、冬は外に出たらあかんやろ?」
しかもそんな薄着で、と続く。
「ギン…?」
「ボクやのうたら誰やの?」
貴方は笑うの いつものように
「どうして…?」
どうしてそんな服着てるの?
どうして、
「、一緒に行かへん?」
「一緒に?どこに?」
「来てくれる?」
質問に答えずに、質問を返す
でも、決まってる
「行く」
貴方となら何処までも、
「ちょーっと、目ぇ瞑とってな」
白い雪が赤く、染まる
生暖かい、私の血で