報われなくても、私に振り向かなくても、私はきっとあなたを愛し続けるでしょう



 「こんな所にいたのか」

 呆れたような安堵したような声に振り返ると笑みを貼り付けた彼がいた

 人気のない木の下で何をするわけでもなくただ、ぼうとしていた

 だんだん人が近づいてることに気付いてこの場を離れようとしたけど

 その人が自分の知っている人物だと気づき、その場に佇んだまま

 そして、彼は私を見つけ、そう言った

 「特に何もしてないけど」

 解りきっていただろう、その答えに苦笑している

 彼を困らせたい訳じゃない

 「一人で行動するなって言っただろう」

 優しい口調だけど、何処か咎められている気分だ

 いや、咎められてるんだけど

 「ここ落ち着くの」

 「まぁ静かで人もいないし、落ち着くだろうけど、一人じゃ危ない」

 じゃあ、あなたが一緒にいてくれればいいじゃない

 そう思うけど、言えない 言えるはずない

 「ごめんなさい」

 言葉だけだけど、謝らないといけない気がした

 それに満足した様子では無いけど、彼は黙って私の隣に座った

 正直少し驚いた

 「はいつもそうだな」

 きょとん、と首を傾げて彼の言葉の続きを待つ

 そしてまた、苦笑を浮かべて

 「いつから俺に何も言わなくなった?」

 その時の顔は寂しそうだった そう思っていてもいい?

 「そうかな」

 「別に言いたくなければ、言わなければいい」

 ちょっと突き放された気がした

 「けど、は最近悲しそうな顔してる」

 「悲しそうな顔…」

 「気がついてた?」

 確かに、最近笑ってない気がする

 「俺じゃ役不足かな」

 「そんなことないよ」

 心地よい風が抜ける

 「結構、頼りにしてるんだけどな」

 「それはよかった」

 あなたの隣は心地良い

 だけど、それは私のものではないから

 「たぁいちょー」

 「コンラート、呼ばれてるよ」

 「あいつは…」

 ため息まじりに立ち上がり、

 「閣下がお呼びですよ」

 ヨザックは何時の間にか目の前まで来て、コンラートにそう告げた

 コンラートは私をここに残すことが気にかかっている感じだったけどヨザックがいるからか、

 城の方へ足を進めた。

 コンラートが座ってた場所にヨザックが腰を下ろした。

 「グウェンが呼んでるなんて、嘘でしょ?」

 「あ、ばれた?隊長には気付かれなかったのにな」

 「ばか」

 「ばかはお前だろ?」

 いつになく真剣に言うから目を逸らしてしまう

 「いつまでもそんなんだから、俺に狙われるんだぜ?」

 「なにそれ」

 「お前はいつも、相手のことを一番に考えすぎてんだよ、そこんとこは隊長と一緒な」

 「私そんなにいい人じゃない」

 「隊長なんかやめて、俺にしとけよ」

 「ヨザックは幸せにしてくれるの?」




 「もちろん」




 私はあなたの手を取るべきなのか、否か、解らないわ