重たいトランクに魔法をかけて軽くした
隣には同じ白金髪の兄が歩いている、行き交うマグルは兄を見てはヒソヒソと顔を赤らめる
不愉快だ
キングズ・クロス駅の周りには大勢の人がいるが、誰もローブなんて着ていない
自分がマグルだらけのこの場所にいると思うと、反吐が出る思いすら覚える
不機嫌です、と顔に書かれたような妹を見て毎回のことでもあるがルシウス・マルフォイは溜息を吐いた。
「そんなにホグワーツは嫌か」
「ええ、もちろん」
「まぁ、あそこには『汚れた血』や『混血』も多くはいるが、忘れるなお前は『純潔』だ」
誇らしげに言う兄に、頷いた
「ただし、校長には気をつけるんだ」
「分かってるわ」
「、お前とあの方に何か繋がりがあると知られるな」
私は強く頷いた
九番線と十番線の間を通り抜けると、真紅なホグワーツ特急が汽笛を鳴らして待っている
「何かあればセブルスに相談すればいい。それで解決しないのならば手紙を書くんだ」
「はい」
「内容は暈かして書くように、魔法省に悟られぬようにな」
お別れのキスを頬に交わして兄に預けていたトランクを渡された
ホグワーツ特急に足を踏み入れて、知り合いのいるコンパートメントを探した
「セブルス!」
ドアの窓から見えた黒髪に声をかける
コンパートメントのドアを勢いよく開けて、荷物を彼の前に置いた
「あなた監督生じゃないの?いいの、こんなところにいて?」
「お前に言われるまでもない、今から行くところだ」
「じゃあ、私が荷物の番でもしてあげるわ」
にっこり笑って、腰を下ろした
彼は眉間に皺こそ寄せていたものの、素直にコンパートメントを出ていった
胸に「P」バッチを付けて。
スリザリンカラーのネクタイを付けて、ローブを着る
家の書斎の奥で見つけた「真の闇の魔術」という本を取りだした
コンパートメントの外は騒がしいが、本を読むことによってそれを遮断しようとした
が、それは失敗に終わったらしく誰かが廊下で何か魔法を掛け合っているらしい
騒がしくて、読書どころではない
コンパートメントのドアがノックもなしにいきなり開いたかと思えば、髪があちこちの方向に跳ねた丸メガネの少年が入ってきた
「あぁ、ごめん 逃げるところがここしかなくて」
楽しそうに声を弾ませて、怒りよりも呆れが強すぎた
「随分楽しそうですけど、廊下で何をしているのかしら?」
ニッコリと愛想笑いをして訪ねた、心の奥では悪態を吐きまくっているのだが
「親愛なるスニベリーと、ね」
セブルスはまた彼らに捕まっているらしい
「あれ、君…」
ようやく私の顔を見た彼は驚きに目を見開いた
「エクスペリアームズ!あら、ご免なさい。私もスリザリンなの」
彼の杖を手中にして、笑った
「ついでに、セブルス助けないとね。ペトリフィカス・トタルス!」
彼に杖を向けて、「全身金縛り」の魔法をかけた
両手両足がピッタリと合わさり、彼は仰向けに倒れた
彼を浮かせてコンパートメントのドアを開けた
手前にセブルス、廊下の奥にブラック、ルーピンそして小柄な名前の知らない男がいた
私はセブルスの横に並んだ
「何を手こずってるの?」
「今留めを指すところだ」
「おい、スニベリー!女に助けてもらうのかよ」
ブラックのせせら笑いが耳に届く
私はニッコリ微笑んだ
「あぁら、あなたのお友達はその女の手で眠ってしまったんだけど」
杖をひょいひょいと動かすと「全身金縛り」で動けないポッターを彼らの見える位置に動かした
それを見た瞬間に三人は固まった
「心臓までは止めてないから安心してね」
そう言ってポッターを彼らのところまで飛ばした
私はセブルスのローブを掴みコンパートメントに引きずり込んだ
「あー!楽しかった!」
お腹を抱えて笑う私を見て、セブルスは重たい溜息を吐いた